坐骨神経痛とは?お尻のピリピリ感は要注意!
座った時、座面に当たるような感触のあるお尻の尖った骨。これが坐骨と呼ばれる骨で下部腰椎および仙骨から伸びているとても太い神経である坐骨神経は、仙骨と坐骨を結ぶ靭帯や仙骨と大腿骨を結ぶ筋肉などによって形作られる大坐骨孔という隙間(左右それぞれのお尻の真ん中あたりにあたる場所)を通って下肢に走行しています。
この神経がなんらかの原因によって圧迫されると神経の走行に沿って痛みや痺れが生じる事があります。
この坐骨神経に沿って痛む症状を総称して坐骨神経痛とされています。腰痛とは異なりお尻や太腿の裏側にしびれるような痛みが起こるのが特徴です。
お尻や太腿の裏側にしびれるような痛み。
お尻や太腿の裏側、ふくらはぎなどが痛むのが特徴です。しびれるような痛みでくしゃみをすると電流が走ったように感じる事も。
くしゃみのように腹圧がかかると痛んだりする場合は椎間板ヘルニアが原因の痛みの可能性も考えられます。
椎間板ヘルニアが起きる位置によって痛む範囲は異なりますが、お尻から脚へと痛みが広がるのが一般的です。
また、坐骨神経の周辺には梨状筋など多くの筋肉もあるので、その筋肉が硬くなってしまうことで痛みや痺れが発生してしまうこともあるといわれています。
腰痛や筋肉痛と勘違いする事も多いのですが、下肢痛があって長期間痛みが取れない場合は坐骨神経痛の可能性も。放置しておくと神経障害により筋肉が衰え、歩行困難になる場合もあるので心当たりがある方は早めのケアを。
予防にはセルフケアを。
椎間板に強い負担がかかるのは中腰や前屈みの姿勢。この姿勢を長時間続けたり、重い物を持つのは避けて下さい。また長時間座っている事も椎間板には過度な負担がかかりますし、座っている姿勢によってはお尻周りの筋肉への影響もあります。
デスクワーク中も30分毎に立ち上がったり、軽くストレッチを行って体を動かすと共に、良い姿勢を意識して過ごされる事をおすすめします。猫背は厳禁です。
また、筋肉を付ける事も大切です。腹筋や背筋、腹斜筋を鍛えて耐えうる体を作りましょう。
年齢を重ねた方で歩いていると症状が悪化して、しばらく休むと歩けるようになるのを繰り返すような場合は腰部脊柱管狭窄症などの可能性もあります。また、分離すべり症などや、子宮筋腫等、腹腔内にできた腫瘍によって起きる事もあります。疑わしい場合は専門医の診察をおすすめします。
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