逆流性食道炎にはカイロプラクティックも。
長く続く胸やけ、度重なるゲップ、物が詰まったようなしこりがあるような喉の違和感、喉のかすれ、突然訪れる吐き気。酷い時には水を口にしただけで嘔吐してしまい脱水症状になることさえある逆流性食道炎。
原因には食生活や肥満・加齢・ストレスなどが挙げられますがそんな逆流性食道炎に対してカイロプラクティックが有効な場合があります。
姿勢と逆流性食道炎の関係
悪い姿勢、特に「猫背」や「前かがみ」の状態は腹部を圧迫して胃酸が逆流しやすくなります。
例えば長時間のデスクワークで前傾姿勢になっていたり、スマホやPCを見る際に首が前に出る「テックネック/Tech Neck」になっていたり。
こうした姿勢は横隔膜の機能や内臓の位置に影響を及ぼし、食道括約筋(LES)の圧力が低下することで胃酸が逆流しやすくなると言われています。
カラダラボでは何をするの?
逆流性食道炎を姿勢の観点からみるとカイロプラクティックのアプローチは直接的に食道の炎症を治療するというよりも、姿勢の歪みを調整することで逆流性食道炎の症状を間接的に緩和または改善することを目指します。
具体的には
- 1.横隔膜の機能改善
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猫背や前かがみの姿勢は横隔膜を圧迫し、その機能を低下させる可能性があります。横隔膜は食道裂孔ヘルニアの発生や悪化に関与すると考えられており、その適切な機能は胃酸の逆流を防ぐ上で重要です。
胸椎や肋骨の歪みを調整することで横隔膜への圧迫を軽減し、その動きをスムーズにすることを目指します。これにより食道裂孔部の適切な閉鎖を促し、胃酸の逆流を抑制する可能性があります。
- 2.胸郭の可動性向上
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硬くなった胸郭は呼吸を浅くし、横隔膜の動きを制限する可能性があります。また、内臓への圧迫を高めることも考えられます。
胸椎や肋骨のアジャストメント(矯正)や周囲の筋肉・軟部組織へのアプローチにより、胸郭の可動性を改善し呼吸を深くすることで横隔膜の自然な動きを促します。
特に胸椎(中背部)および腰椎のアライメントを整えることで、体幹の姿勢を改善し、内臓にかかる不必要な圧力の軽減を目指します。 - 3.体幹の安定性
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姿勢の悪さは体幹の筋肉の弱化につながり、内臓を支える力が低下する可能性があります。
骨盤や脊椎の歪みを調整し体幹の筋肉のバランスを整えることで、内臓への不必要な圧力を軽減し、正しい位置を保つことを目指します。
また、首の姿勢(特にストレートネック)も全体の姿勢バランスに影響を及ぼすため、頸椎の矯正を通じて重心の位置や頭部の前方移動を改善することで、間接的に胃酸逆流のきっかけを減らすことが期待されます。
- 4.自律神経のバランス調整
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ストレスは自律神経のバランスを乱し、胃酸の分泌過多や消化機能の低下を引き起こす可能性があります。
脊椎の歪みを調整することで神経系の働きを正常化し、自律神経のバランスを整えることを目指します。これにより消化機能の改善や胃酸分泌の正常化を促す可能性があります。
逆流性食道炎の改善と予防を目指して

カイロプラクティックは逆流性食道炎そのものを物理的・直接的に治療するものではありません。あくまで姿勢の改善を通して症状の緩和や改善を間接的に目指すものです。
逆流性食道炎の症状が既に現れている場合、診断と治療は医師が行います。カイロプラクティックのアプローチを検討する際は医師の適切な診断と治療を受けた上で行うようにする事をおすすめします。
また、カイロプラクティックの効果には個人差があり、全てのケースに有効とは限りませんが慢性的な逆流性食道炎の方などご相談下さい。

