その尿もれ、歳のせいだけじゃないかも。
日常生活において咳やくしゃみ・大笑い・運動時や飛び跳ねたり重い物を持ち上げた際、お腹に力が入り尿が漏れる事があります。諦めるそのお気持ちもよくよくわかりますがカイロプラクティックが改善のお役に立てる場合があります。
尿もれ(尿失禁)に対するカイロプラクティックのアプローチは、主に神経系の調整と骨盤周囲のバランス改善を通じて膀胱や骨盤底筋群の機能をサポートすることを目的とし、以下のような観点からアプローチします。
- 尿もれへのカイロプラクティック的な視点と施術
- 1.神経機能の最適化
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尿のコントロールには、脳・脊髄・骨盤内の神経が複雑に関与しています。特に仙骨(S2~S4)付近の神経は、膀胱と尿道括約筋の動きに深く関係します。
脊柱のアライメント(配列)が乱れていると、これらの神経伝達が妨げられる可能性があり、尿もれを引き起こす一因となることがあります。カイロプラクティックではこれを「サブラクセーション(神経機能を妨げる脊椎の歪み)」と呼び、これを調整することで神経機能の改善を目指します。
膀胱の収縮や尿道の括約筋の働きは神経系によってコントロールされています。特に仙骨(骨盤の後ろにある骨)周辺の神経の圧迫や機能不全は、膀胱の機能異常や尿もれの原因となる場合があります。
カイロプラクティックは脊椎や骨盤の歪みを調整することで神経系の圧迫を取り除き、神経伝達を正常化することを目的としているため、膀胱や尿道のコントロール機能の改善が期待できます。
- 2.骨盤のアライメント調整
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骨盤は膀胱や尿道・骨盤底筋群を支える土台となる部分であるため、骨盤や仙腸関節の歪みは骨盤底筋群のバランスや力の入り方に影響を与えるため、間接的に尿もれを引き起こすことがあります。
施術により骨盤の歪みを矯正することで、骨盤周りの構造的なバランスが整い、骨盤底筋群の機能回復を促し、膀胱や尿道への負担を軽減する場合があります。
特に出産後の女性は骨盤が不安定になりやすく、カイロプラクティックで骨盤の位置を整えることが重要です。
- 3.姿勢改善と体幹の強化
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悪い姿勢や猫背も骨盤底筋の働きを弱める要因です。施術や姿勢改善、適切な運動の指導などを通して骨盤底筋群の働きへのサポートも行います。正しい姿勢を保つことは骨盤底筋群への負担を軽減し、その機能を維持する上で重要です。
カラダラボでは姿勢の評価と指導、必要に応じて体幹の安定性を高めるエクササイズやストレッチのアドバイスを行う場合があります。
- 4.ストレス軽減
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ストレスは自律神経のバランスを乱し、膀胱の過活動を引き起こす場合があります。
カイロプラクティックの施術は筋肉の緊張を和らげ、リラクゼーションを促す効果が期待でき、ストレス軽減に繋がる場合があります。
カイロプラクティックはどんな尿もれに有効?
カイロプラクティックのアプローチは特に以下のようなタイプの尿もれに対して有効な場合があります。
- 腹圧性尿失禁(咳やくしゃみ、運動時に漏れる)
- 切迫性尿失禁(急な尿意により漏れる)
- 混合性尿失禁(上記2つのミックス)
- 出産後や更年期の尿もれ
※ただし、神経系の疾病(脊髄損傷や多発性硬化症など)の場合は医師との連携が必須です。
日常生活でできる尿もれ対策は?
医療、カイロプラクティックと共に普段から意識することで尿もれの軽減を目指すことも大切です。
- 骨盤底筋体操
- 尿道や肛門、膣に力を入れて締めたり緩めたりを繰り返したり、骨盤底筋群をはじめとした骨盤周辺の筋肉を鍛えるエクササイズを日常に取り入れることで骨盤底筋を鍛える。
→参考「寝たままエクササイズ」 - 生活習慣の改善
- アルコール・カフェイン・辛い食べ物など利尿作用のある飲食物の摂取は水分補給を意識し適切に行う。
- 尿もれパッドの利用
- トイレに行くまで尿漏れを気にせず過ごせるように吸収力のある尿もれパッドを利用する。
まとめ

カイロプラクティックは尿もれに対する直接的な療法ではありませんが、骨盤の歪みの調整を行い神経系の機能を改善することで間接的に症状の緩和に役立つ可能性があります。
しかし、重篤な場合はまずは泌尿器科を受診し原因を特定することが必要です。医師の診断のもとに今現在お困りの尿もれ改善へのサポートができればと考えます。


